斉藤仁(さいとう ひとし)
職業:柔道家 誕生:1961年1月2日 死没:2015年1月20日 出身:青森県青森市
ロサンゼルス五輪およびソウル五輪の柔道競技男子重量級(95kg超級)金メダリスト。国士舘大学体育学部教授、同大学柔道部監督、全日本代表監督を務めた。
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斉藤仁の名言格言
自分の人生には、3つの金メダルがあると思っているんです。1つは柔道選手としてもらった金メダル。2つ目は指導者として教え子が獲ってくれた金メダル。で、3つ目はこれからなんだけど、自分で自分に金メダルをかけてあげられるような人生を歩んでいきたい
どうしても柔道がやりたいと言っていたら、(父が)「じゃあお前、死ぬまで柔道できるんか?」って。「死ぬまでやります」としか言えなかった
山下先輩がいたから今の僕があるんですね
怪我との戦いは、自分との戦いなんですね。早く試合に出たいという焦りもあって、なんで俺が怪我するんだなんて思ってたんだけど、今思えばそういうふうに考えた時点で自分に負けてるんだよね
山下先輩との戦いにしても、怪我にしても、たぶんみんな神様が与えた試練だったと思うんです
(オリンピックの金メダルを獲得しながらも全日本選手権の決勝では2年続けて山下に敗れていたことから)エベレストには登ったのに富士山には登っていない
柔道に本当に真剣になれたのは、やっぱり国士舘に入れたからでしょうね
僕はその頃(小学生の頃)、みんなからデブだとかってバカにされてたんだけど、柔道をやれば他の人ができないようなこともできるようになるんじゃないかって思ったんです
絶対に成せば成るという気持ちで、最後まで踏ん張り切らないと
自分の日常ってなんだろう、生きている証ってなんだろうって考えたら、やっぱりそれは大観衆の前でプレッシャーを感じながら青畳に上がることだって気づいたんです。そこで腹が決まった
当たり前のことを当たり前に継続していくことが本当に大事なんだよね
日本柔道のためにとかは考えていなかった。ただ、上村先生を男にしたいと。3年間を支えてくれた人たちのためにと
『柔道入門』という本がコーチの代わりでね。それこそ暗記するくらい読み込んで
2度目の金メダルの原動力はみんなへの感謝
俺は山下2世じゃない、俺は斉藤だという気持ちが出てきましてね。それから山下先輩を倒すことが目標になって
みんなから、それこそ逃げるところがなくなるくらい応援してもらったから、ボロボロの体でも戦い切ることができた
自分との闘い。いちばんの敵は己の心ひとつ
「重量級に斉藤あり」なんて言われていたから僕も少し天狗になっていてね
ロスで勝った後、おやじ(伝一郎さん)に言われた。「天狗になるな。金メダルと言っても、お前は日本の2番なんだ」
稽古、行け
もし85年の全日本選手権で山下先輩に勝っていたら、柔道はやめていた。負けたからこそ、大きな財産が得られた
逆境や難題に直面したときに、それを自分の力で解決していくことが大切
自分に寄って来る人の多くは、俺じゃなくて、金メダルに対して来てるんだ。勘違いしちゃいかんと思った
今まで柔道から学ばせていただいたことを柔道界に還元するのは当然
僕は神様はその人の手が届くくらいの試練しか与えないんじゃないかと思っていて
自分のために戦うパワーというのは、まだまだ弱いんだと思う
高校時代の監督さんが言ってくれた言葉で、「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)」というのがあって、僕はこれを座右の銘にしていましてね。「柔道だけ強くなってもダメだ。社会的に強くならないといけない。だから不屈の意志と根性を持て」って。これが“剛毅”。で、「もう一つ、天狗になってはダメだ。飾り気のない、素直な人間でいろ」って。これが“木訥”
(鈴木桂治に対して)柔道は重い方が顔なんだ。お前はその重責を担っている。やりがいがあるだろう?
偉大な先輩に追いつけ追い越せっていう気持ちでやってきたことが、僕にとってとても大きな財産になった。世界で戦うときも山下先輩といつも一緒でね、山下先輩は必ず優勝するから、自分も優勝しなきゃ差が開いちゃうという気持ちがあって。必死で山下先輩と向き合っているうちに、気づけばロサンゼルス(オリンピック)で金が獲れていたんです
100%稽古できないやつは、試合に出る資格はない
試合の中で一度だけ山下先輩の大内刈りを返すことができて。そしたら、次の日の新聞で、山下先輩の連覇が書かれている紙面の端のほうに、「山下2世現る!」って
「4年後は俺がやってやる!」という強い意志を持った選手に出てきてほしいですね
僕も、まだまだ発展途上の人間だから挑戦を続けている真っ最中ですけど
リハビリ病院のみんなから、絶対やり直すんだっていう執念を見せてもらって、自分の弱い気持ちと戦う決心がついたんだよね
(山下とは)結局7回やったけど7回とも勝てなかった
チャンピオンは勝者だが、チャンピオンだけが勝者ではない。3,4年の部活動の中で自分の力を出し切る努力を成し遂げた人もまた勝者。たとえレギュラーになれなくても、柔道をやっていて良かったと思える修行の仕方をして貰いたい
無の心境で、今までやってきたことを出しきろうと思った