杉本哲太の名言格言集

杉本哲太(すぎもと てった)

日本の俳優。1981年、横浜銀蠅ファミリーのロックバンド、紅麗威甦(グリース)でデビュー。左手に包帯を巻き、リーゼントの出で立ちで人気を博した。1984年、『白蛇抄』で日本アカデミー賞新人賞を受賞。

杉本哲太の名言格言

世間では「壁から、逃げてはダメ。正面からぶつかっていけ」と言う。でも、場合によっては壁を避け、遠回りしてもいいと思う。何が自分の糧になるかはわかりませんから。

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僕の経験上、高さや大きさに関係なく、避けた壁は必ずまた迫ってくる。避けて時間を稼いでも、いつかどこかで対面することになる。その時までにどれだけ経験を積めるか。30代、40代は、まだ準備のための遠回りが許される時期だと思うので、乗り越えるための力を貯めていきましょう。

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振り返って考えてみて、自分に足りていなかったのは、与えられた役に対するアプローチの仕方です。自分が役になりきろうとするあまり、ボタンの掛け違いというか、取り組み方がズレていたんですね。三國(連太郎)さんたちの芝居で、それに気づかされて以降、30代は試行錯誤の連続でした。

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どの役をやるにしても、やるのは自分自身。全く別人格にはなれません。そういう意味では、どんな役にも、素の自分が潜り込んでいる。時には素の杉本哲太が出過ぎて、監督から「もう少し押さえて」と指摘される失敗もあります。それでも、以前の現場で感じた「演者の中で完全に傍観者になっている感覚」はなくなりましたから。役に対するアプローチの仕方はだいぶ良くなったはず。若い時のように外見だけで作るとか、必要以上に力を入れて空回りするとか、そういうボタンの掛け違いは減りました。

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意外な経験が後々、役に立ったこともあります。そのひとつが、経験のなかったバラエティ番組への出演です。バラエティの経験で学んだのは、仕事の評価は自分だけではなく周りが決めるものだということです。これは役作りを考える上でも大いに役立っています。なりきろう、やりきろうと努力した上で、周りの力を生かせばいいんだ、と。

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自分の仕事を振り返ってみると、要所要所でご縁があって続けてこれたと感じます。それは作品であったり、人物であったり……。本当にその連なりがあったからこそ、今があるという気持ちです。

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27歳の時、向き合い方が全然、足りないんだなと痛感した現場がありました。熊井啓監督の『ひかりごけ』という映画で、三國連太郎さん、田中邦衛さん、奥田瑛二さんと共演させていただいたんです。三國連太郎さんがアドリブを始めるわけです。田中邦衛さんも奥田瑛二さんも当然のように乗っていき。衝撃でしたよ。「何だこれ?」って。僕は4人の1人として演者の中にいるんだけど、完全に傍観者でした。「どうしてこんなことができるんだろう? この人たちって」。何もできない自分が、そこにいた。皆さんの仕事でも、目の当たりにしてこそわかる同業者のすごさってあると思うんですよ。問題は、そのすごさに気づくか気づかないか。僕は27歳の時に、その瞬間がやってきた。「こんなすごい人たちと一緒にいられるのに、俺は何をやってきたんだろう? 役者としてまだまだ全然だ」と。そこで、もっともっとやらなくちゃいけないという思いがわき出してきたわけです。このご縁が、役者としての大きな転機となった。ガツンとやられて、取り組み方が変わっていったわけです。

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