千利休の名言格言50選

千利休(せんのりきゅう、せんりきゅう)

戦国時代から安土桃山時代にかけての商人、茶人。わび茶(草庵の茶)の完成者として知られ、茶聖とも称せられる。また、今井宗久、津田宗及とともに茶湯の天下三宗匠と称せられ、「利休七哲」に代表される数多くの弟子を抱えた。子孫は茶道の三千家として続いている。天下人・豊臣秀吉の側近という一面もあり、秀吉が旧主・織田信長から継承した「御茶湯御政道」のなかで多くの大名にも影響力をもった。しかしやがて秀吉との関係に不和が生じ、最後は切腹へと追い込まれた。切腹を命ぜらるに至った真相については諸説あり、定まっていない。

千利休の名言格言

炭置くも習ひばかりに拘はりて湯のたぎらざる炭は消え炭

暁は数寄屋のうちも行灯に夜会などには短檠を置け

棗には蓋半月に手をかけて 茶杓を円く置くとこそしれ

上手にはすきと器用と功積むと この三つそろふ人ぞ能くしる

壷などを床に飾らん心あらば花より上にかざりおくべし

茶を振るは手先をふると思ふなよ臂よりふれよそれが秘事なり

何にても置き付けかへる手離れは 恋しき人にわかるゝと知れ

守りつくして、破るとも、離るるとても、本(もと)を忘れるな

濃茶には点前をすてゝ一筋に 服の加減と息をもらすな

中継は胴を横手にかきて取れ 茶杓は直におくものぞかし

水指に手桶出さば手は横に前の蓋とりさきに重ねよ

茶はさびて心はあつくもてなせよ道具はいつも有合にせよ

当たり前のことが、いつでもどこでもできるならば、私があなた方の弟子になりましょう

右の手を扱ふ時はわが心左のかたにありと知るべし

習ひつつ見てこそ習へ習はずに よしあしいふは愚かなりけり

幸せになりたいのなら、幸せとの出会いに気づけないのも、幸せとの出会いを幸せに感じられないのも、もったいないでしょう

点前には強みばかりを思ふなよ 強きは弱く軽く重かれ

床に又和歌の類をばかけるなら外に歌書をば飾らぬと知れ

こゝろざし深き人にはいくたびも あはれみ深く奥ぞ教ふる

茶の湯とは ただ湯をわかし 茶をたてて 飲むばかりなる本を知るべし

花入の折釘打つは地敷居より三尺三寸五分余もあり

肩衝は中次とまた同じこと 底に指をばかけぬとぞ知れ

稽古とは、一よりならい十を知り、十よりかえる、もとのその一

はぢを捨て人に物とひ習ふべし 是ぞ上手の基なりける

心の師とはなれ、心を師とせざれ

点前こそ薄茶にあれと聞くものを そそうになせし人はあやまり

一期一会

点前には弱みをすてゝただ強く されど風俗いやしきを去れ

掛物をかけて置くには壁付を三四分すかしおくことゝきく

乾きたる茶巾使はば湯をすこしこぼし残してあしらふぞよき

文琳や茄子丸壷大海は底に指をばかけてこそ持て

常の茶湯なりとも、路地に入るより出るまで、一期に一度の会のように亭主に敬畏すべきし

叶うはよし、叶いたがるは悪しし

家は洩らぬほど、食事は飢えぬほどにてたる事なり

とにかくに服の加減を覚ゆるは 濃茶たびたび点てゝ能く知れ

一生に一度しかない、今この時の出会いを大切にしようとする「一期一会の精神」が大切なのではないでしょうか

薄茶入蒔絵彫りもの文字あらば 順逆覚え扱ふと知れ

釜一つあれば茶の湯はなるものを数の道具を持つは愚な

規矩作法 守りつくして 破るとも 離るるとても 本を忘るな

頭を下げて守れるものもあれば、頭を下げる故に守れないものもある

小さな出会いを大切に育てていくことで、人生の中での大きな出会いになることもあります

夏は涼しいように、冬は暖かなように

何にても 道具扱ふたびごとに 取る手は軽く 置く手重かれ

その道に入らむと思ふ心こそ 我が身ながらの師匠なりけれ

濃茶には湯加減あつく服は尚ほ 泡なきやうにかたまりもなく

数多くある道具を押しかくし無きがまねする人も愚な

余所にては茶を汲みて後茶杓にて茶碗のふちを心して打て

ともしびに陰と陽との二つあり暁陰に宵は陽なり