ブレーズ・パスカルの名言格言94選

ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)

職業:哲学者、自然哲学者、物理学者、思想家、数学者、キリスト教神学者、発明家、実業家 誕生:1623年6月19日 死没:1662年8月19日 出身:フランス王国

早熟の天才で、その才能は多分野に及んだ。ただし、短命であり、三十代で逝去している。死後『パンセ』として出版されることになる遺稿を自身の目標としていた書物にまとめることもかなわなかった。「人間は考える葦である」などの多数の名文句やパスカルの賭けなどの多数の有名な思弁がある遺稿集『パンセ』は有名である。その他、パスカルの三角形、パスカルの原理、パスカルの定理などの発見で知られる。ポール・ロワヤル学派に属し、ジャンセニスムを代表する著作家の一人でもある。かつてフランスで発行されていた500フラン紙幣に肖像が使用されていた。

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ブレーズ・パスカルの名言格言

病気の王様より、健康な乞食の方が幸福だ

雄弁も長たらしくなると退屈する

死は、その危険なしにそれを考えるよりも、それを考えずに受けたほうが、より容易である

クレオパトラの鼻、それがもう少し低かったら、大地の全表面は変わっていたであろう

心情は理性の知らないところの、それ自身の道理を持っている

知性が増すにつれ、人それぞれの個性をより多く見出すようになる。凡人は人それぞれの違いがわからない

人々は宗教を軽蔑している。彼らは宗教を嫌悪し、宗教が真実であるのを怖れている。これを矯正するには、まず宗教が理性に反するものでないことを示してやらねばならない

想像力は何でもやってのける。それは美と正義と幸福をつくるが、これこそ、この世におけるすべてなのだ

無知をおそれてはいけない。偽りの知識を恐れよ

我々は理性によってのみではなく、心によって真実を知る

世論はいわば世界の女王であるが、力は世界の暴君である

時は苦しみや争いを癒す。というのは、人が変わるからである。人はもはや同一人ではないのである

知識は悲しみである。多くを知る者は、怖ろしき真実を深く嘆かざるを得ない。知識の木は生命の木ではないから

偉人が我々より偉いのは頭が少しばかり高く出ているだけのことで、足のほうは我々と同じくらい低いところにある

親切な言葉に費用はかからない。しかし、多くのことを成し遂げる

誤った法律を改正する法律くらい誤ったものはない。法律は正義であるがゆえに従うといって服従している者は、自分の想像する正義に服従しているのであって、法律の本質に服従しているのではない

人間の営みはすべて、幸福をつかむことにつきる

我々が本当に愛するのは、人間そのものではなくて、人間のもっている特性ということになるのである

お前は主人から可愛がられ、おだてられたからといって、それだけ奴隷でなくなると思うのか? 奴隷よ、お前は実におめでたい。お前の主人はお前をおだてているが、いまにお前を打つであろう

力なき正義は無力であり、正義なき力は圧制である

人間は一つの極端にあるからといって、その偉大さを示しはしない。むしろ同時に二つの極端に達し、その中間をすべて満たすことによって、それを示すものである

キリスト教の信仰は二つの真理、すなわち人間の自然性の堕落と、イエス・キリストの贖いとを両立させるところにある

美貌のためにある女を愛する人は、その女をいつまでも愛するであろうか? 否である

人からよく思われたいのなら、自分のことをほめるな

正義は論議の種になるが、力は非常にはっきりしていて論議無用である。そのために、人は正義に 力を与えることができなかった。何故なら力は正義に反対してそれは正しくなく正しいのは自分だと言ったからである。このようにして人は正しいものを強くできなかったので強いものを正義とした

戦いほど面白いものはない。だが、勝利はそれほどでもない

人間は一本の葦にすぎない。自然のうちで最もひ弱い葦にすぎない。しかし、それは考える葦である

沈黙していることは最大の責め苦である。聖人でさえ己に沈黙を課し得ない

己はこの世のすべてである

恥は一つしかない。すなわち、なんの恥も感じないということだ

いちばん小さい物を軽蔑し、いちぼん大きい事物を信じない人間から何がえられようか

美と呼ばれるものは、しばしば流行と地域で決められる

人間の悪事はすべて、部屋の中でじっとしていられないことに由来する

人間は、神と悪魔との間に浮遊する

人間のむなしさを知ろうとするなら、恋愛の原因と結果とをよく眺めるがよい

情念は過度でなければ美しくありえない。人は愛しすぎないときには十分に愛していないのだ

些細な事が我々を慰める、些細な事が我々を苦しめるように

人類は、いわば不断に学ぶ唯一の存在である

進歩によって完成することは、すべて進歩によって滅びる

危険な行き過ぎが二つある。理性をただちに否定することと、理性の他は何も認めないことだ

多くの宗教家が互いに相反しているのをみる。だから、ひとつを除いて、他はみな虚偽である。どの宗教も、それ自身の権威に基づいて信じられることを欲し、不信仰者をおびやかす

人は多くの場合、他人と異なるのみならず、また、いろいろなときにおける自分自身と異なることが多い

恋愛に年齢はない。それはいつでも生まれる

すべてのものが確かであるということは確実ではない

真の雄弁は雄弁を軽蔑し、真の道徳は道徳を軽蔑する。哲学を軽蔑することこそ、真に哲学することである

心には理性で分からない理由がある

我々は現在についてほとんど考えない。たまに考えることがあっても、それはただ未来を処理するために、そこから光をえようとするに過ぎない。現在は決して我々の目的ではない。過去と現在は我々の手段であり、未来のみが目的である

恐れる者は恐れることなかれ。だが恐れぬ者は恐れよ

人間は天使でもなければ、獣でもない。しかし不幸なことは、人間は天使のように行動しようと欲しながら、獣のように行動する

人々は美徳の点ではそんなに差異はなく、悪徳の点でのみ差異がある

哲学を嘲笑するものこそ、真に哲学者である

政治においては、世襲の権利によって統べる愚かな殿様ひとりのほうが、権勢を欲しがってなぐり合いをする無数の生半可な利口者よりも危険性が少ない

隠れた高潔な行いは、最も尊敬されるべき行為である

国王の権利は、民衆の理性と愚昧のうえに基盤を持っている。でも、どちらかといえば、後者においてである

感覚は、偽りの見せかけで理性をたぶらかす

人間には二種類しかない。一つは、自己を罪人だと思っている義人であり、他の一つは、自己を義人だと思っている罪人である

真理が支配しているときに平和を乱すことがひとつの犯罪であると同様に、真理が破壊されようとしているときに平和にとどまることも、やはり、ひとつの犯罪である

もし、友人が陰でしゃべっていることをお互いに知ったら、友情はほとんど保たれない

人間にとって苦悩に負けることは恥ではない。快楽に負けることこそ恥である

我々は常に現在にいたためしがない。来るのがとても待ち通しくて、その歩みを早めさせようとするかのように未来を待ちこがれているか、あるいは、あまり速やかに過ぎ去るので、その歩みを引きとめておこうとするかのように、過去を呼び返している

生涯において最も大切なことは職業の選択である。しかし、偶然によってそれは決まる

ひとつの事柄についてすべてを知るよりも、すべての事柄についてなんらかのことを知るほうが、ずっとよい

悲しみは知識である。多く知る者は怖ろしき真実を深く嘆かざるをえない。知識の木は生命の木ではないから

圧制は、自己の秩序を超えて全般を支配しようとするところに存する

人間は、死、悲惨、無知を癒すことができなかったので、自己を幸福にするために、それらを敢えて考えないように工夫した

人の性質は、いつまでも前のほうにのみ進めない。ひき汐あり、さし汐がある

実物には一向に感心しないくせに、それが絵になると、似ていると言って感心する。絵とはなんとむなしいものだろう

空想は感情に似ているが、感情とは反対のものである

好奇心というものは、実は虚栄心にすぎない。たいていの場合、何かを知ろうとする人は、ただそれについて他人に語りたいからだ

何ゆえに人は多数に従うか。彼らがいっそう多くの道理を持っているからか。否、いっそう多くの力を持っているからである

いかなる身分でも、気晴しができる限り幸福である。…それは自己自身を考えることから心をそらしてくれるところの幸福である

すべての人間は、本性によって、互いを憎み合う

もしもすべての人が、互いに何を語り合っているかを知ったならば、この世に友は4人といないであろう

カなき正義は無能であり、正義なき力は圧制である。力なき正義は反抗を受ける。なぜならは、つねに悪人は絶えないから正義なき力は弾劾される。それゆえ正義と力を結合せねばならない

判断の道徳とは、基準を持たない精神の道徳を軽蔑する。というのは、精神に科学が属しているように、判断には感情が属しているからである

無神論は精神の強さを示す。しかし、一定程度までである

人間は自分のことを一向に知らないものだから、多くの人々は、健康であるのに死んでいくように思い、また、多くの人々は、死にかけているのに健康であると思う

この無限空間の永遠の静けさが、私をぞっとさせる

人間は偽装と虚偽と偽善にほかならない、自分自身においても、また他人に対しても

時は悲しみと口論の傷を癒す。人はみな変わる。過去の自分はもはや現在の自分ではない。悩む者も悩ます者も、時がたてば別人になる

徳の高さは、人が何か特別に頑張った時に判断すべきではない。日頃の行いで判断すべきである

もし君が勝てば、君は全部もうける。もし君が負けても、何も損しない。それだから、ためらわずに、神があると賭けたまえ

習慣は第二の自然だといわれているが、人は、自然が第一の習慣だということを知らない

すべての人間の不幸は、部屋に一人で静かに座っていられないことに由来している

人間にとって退屈ほど耐えられないものはない

思考が人間の偉大さをなす

知恵は知識に勝る

世には沢山のいい格言がある。人がそれらを適用することに欠けているだけだ

人は恋愛を語ることによって恋愛するようになる

人々は互いにへつらうことばかりをやっている。…人間同士の結びつきは、かかる相互の欺瞞のうえに築かれる

人間は考えるために生まれている。ゆえに人間は、ひとときも考えないではいられない

人は宗教的確信に促されて行うときほど、完全に、また喜んで悪事を働くことはない

高慢は、我々の悲惨や誤謬の真只中においても、きわめて自然な仕方で我々をとらえている。我々は人の語り草になるならば、喜んで生命までも棄てる

人間はつねに、自分に理解できない事柄は何でも否定したがるものである