釈徹宗の名言格言36選

釈徹宗(しゃく てっしゅう)

職業:宗教学者、僧 誕生:1961年 出身:大阪府

如来寺住職の傍ら、龍谷大学文学部非常勤講師、兵庫大学生涯福祉学部教授を経て、現職。その他にはNPO法人リライフ代表も務める。内田樹と親しく、共著を多く出している。2012年から開催されている釜ヶ崎芸術大学で講師を務める。2017年、『落語に花咲く仏教-宗教と芸能は共振する-』で第5回河合隼雄学芸賞受賞。

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釈徹宗の名言格言

お寺に集まってくる人は好きだったんです。この辺りの地域は熱心な念仏者が集まるところで、周りに宗教性の豊かな人が多かったんです。だからこそ、自分はそんなに純粋に信じられないという思いもありました。でも、そういう人が集まる場を管理したり守ったりするのは自分にもできるかもしれない。それが私の住職としての基本的な方向性です

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(若い僧侶の方たちには)宗教性豊かな人と出会っていくことをお勧めします。そうしないとお寺で暮らそうという気にならない

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「今、為すべきことを為す」と「ゆだねていく、おまかせしていく」。この二つが人間の心身のメカニズムを考えると、このあたりに苦しい日常を生き抜く方向性があるように思います

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お寺に人が遊びに来なくなりました。昔は誰か必ず誰かが来ていたお寺でしたから

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今までの流れとは逆に「仏教の教えを聞きたい」という次の世代が出てきているんです。それは今の社会の各地でも見られる現象です

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すごいスピードで変化させたらいけないものもいくつかあって、教育や宗教や医療というのがそういうものでしょう。これらが社会をいちばん下で支えていると思います

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住職の人柄や特性も、お寺の性格と密接ですよね

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世界中のどこで暮らすにしても、自郷の宗教・文化の拠点は必要なんですよね。実感しました。そうでないと、人の生活は荒れるんですね

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いま求められているのは、外部に向けての公共性です。内向きと外向きの公共性というふたつの車輪を回していかないと駄目でしょうね

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対話能力のスキルアップの一方で、内向きの話としては「行為様式を大切にすること」に注目しています。現代人が軽視してきた行為様式に、もう少し目を向けたいところです

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子どもの頃から法座に集う同行さんに可愛がってもらいました。酔っぱらってからまれたりもしましたけど(笑)

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どこか便利な場所で寺子屋活動とかやりたいとも思っています。大学のサテライトキャンパスみたいなもの。小さくてもいいんです

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本来、僧侶というのは「職業」ではなく「生き方」なのですが、日本仏教の場合は職業になってしまっている面がありますね。良し悪しは別にして、それがひとつの特徴

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お寺への信頼感や安心感というのは、日本仏教が何百年かけて培ってきたものです

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僕はわりと早くから自分はあまり宗教性が豊かでないことに気づき、性格も住職には向いていないと思っていました

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人が来ないのは、僕の性格が要因でもあるのですが(笑)。もともと人と付き合うのが苦手なものですから、きっと「来てほしくないオーラ」が出ているのでしょう

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行為様式や宗教儀礼の危機でもあります。行為様式の力っていうのは、現代人が思っているよりも強いんです。行為様式が「生きる力」を支えているということころをちょっと甘く見ているんじゃないかと思います

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タイのウッサハ寺のご住職に、「あなたは忙し過ぎる。そんな生き方は間違っている。自分が仕事を抱えてしまうと、周囲の仕事を奪うことになる」と叱られた

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地域にはけっこう医療資源が眠っているんじゃないかということです。地域にリタイアした医師や看護師さんなんかがいらっしゃいますよね。そしてお寺は地域や家庭内のことにすごく詳しいです。それらを組み合わせて地域医療・在宅医療を何とかできるモデルが作れないかなと考えているんです

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「小商い」は無借金経営でないと成り立たない

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墨と筆で字を書くと、実にいい気持ちです

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近代化というのは、いわゆる文化差をなくす装置でしょう。統一規格でやったほうが効率がいいという考えでやっている。僧侶もそうした流れに乗ってきましたけど、少なくとも宗教の領域は、その方向ではいけないだろうというのを提示していかないとだめでしょうね

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今は大学に勤めたり、原稿を書いたり、講演や対談をしたり、NPOの活動したりしているでしょ。もちろんやりがいもありますけど、内心は忸怩たる思いです

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お寺はその地域における公共性を担っていました。だけどそれはその地域固有の公共性であり、それ以外には発揮されないんです。そこにも行き詰まり感はあります

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お寺が運営している安心感って、やっぱりあるらしいですね。お寺さんがやってるなら、あまり悪どいことはしないだろうとか

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多くの僧侶がやってきて、みんなできっちり法要を勤める。年配のお同行が儀礼に精通していて、若手に何かと指導する。儀礼が独特の場を生み出す。そういうのがかっこいいと思っていました

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お墓参りは以前よりも熱心になっている感があります。ある種、都市部でパッケージ化されたコンテンツが地域にも波及してきて「お盆参りもやっているし、ご先祖も大事にしています。これでいいでしょう」という事態になってきました

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中世や近世の物語を、「現代人にはこういう感覚はないし、価値観も違うし、共感するのは難しいな」とするのは早計である。圧倒的な「語りの技法」で語られると、近代人であろうが、現代人であろうが、共感してしまうのである

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住職として自分なりに意識しているのは、皆さんが集まる場をお世話するという役割です

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震動している人の傍に行ってシンクロすることで宗教性を成熟させてください

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聖書ではイエスが「明日のことを思い煩うな。明日のことは、明日自身が思い煩うであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である」と語っています。仏教でも念仏の仏道などでは「仏さまにおまかせしなさい」と語ります

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住職塾とかマネジメントとか言うと「行けばパッケージ化されたコンテンツが手に入る」と思っている人もいるでしょう。でも聞いていると、全然そうじゃないということがよくわかります

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宗教性というのは共震現象みたいなものですから、自分一人では振動しません。誰か宗教性が振動している人の傍にいかないと、自分の中の共鳴板みたいなものが震え出さないです

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実は私たちは自分でどんどん糸をもつれさせて、後悔や怒りや不安を増幅させています。だから「シンプルな行為を実践する」ことで、心の不具合の増幅を方向転換させるわけです

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後悔に身を焦がし、自分の怒りに自分自身が翻弄され、不安に足がすくんでいる時、仏教は「今、為すべきあことを為せ。それ以外のものは捨象せよ」と説くわけです

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地域の人も「住職を育てる」という実感があったんだと思いますよ

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