赤井英和(あかいひでかず)
日本の俳優、タレント。元プロボクサー。ボクサーとして「浪速のロッキー」の異名を取る活躍を見せた後、俳優に転身。バラエティタレントとしても活動している。
赤井英和の名言格言
人生には自分の努力ではどうしようもないことがあります。どうしようもないことは、悩もうと悩むまいと結果は同じです。それなら、いったん「しゃーないな」と割り切り、スパッと気持ちを切り替えてみるのも一つの手。
夢なんてそう実現しないよといわれるかもしれませんが、世の中の大半のことは、誰かが夢見て諦めなかったから実現したんです。飛行機にしても「空を飛びたい」という思いを持ち続けたから、今日存在するわけです。そういう意味では、「ものごとは、夢でしか叶わない」とも言えると思うんです。
苦しいことがあっても、「これも自分の運命。しゃーないな」と潔く受け入れ、いつも前向きに生きていきたい。
「俳優の仕事を続けていこう」と思ったのは、映画完成後の初めての試写会で、お客さんが笑ったり、泣いたりしているのを見たときです。背中に氷が入ったようにゾクゾクすると同時に、「もっとこの仕事がしたい!」という思いが自然とわいてきたんです。とはいえ、すぐに仕事はできません。それから数年は、お金もなくて大変でした。でもそこで、そのときの思いを捨てなかったから、いまの自分があるんだと思うんです。
私の30代は夢に向かって走りまくった10年でした。みなさんも前だけを見て突き進んでほしい。ときには、水たまりに足を突っ込んで泥水を浴びたり、穴に落ちることもあるかもしれません。それでもまた立ちあがって走りだせるのが、30代ですから。
29歳のとき、映画『どついたるねん』に出演したことが、私の最大の転機です。現役引退から3年。当時の私は、母校のコーチとして充実した日々を送りながらも、どこか物足りない気持ちがあり、毎日酒ばかり呑んでいました。いま思えば、スポットライトを浴びたいという気持ちが残っていたんでしょうね。だから阪本順治監督から、「主役をやってくれないか」と言われたときは、「これや!」と思い、二つ返事でお受けしました。
「夢は持ち続けてさえいれば、叶うもんや」。今回、還暦目前でゴルフのプロテストに合格された古市忠夫さんの役を演じさせていただき、そのことを改めて教わった気がします。